事業・戦略

なぜ今の経営者にコーチが必要なのか

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経営者の方の中には、「コーチ」をつけるのは嫌だと思われる方も多いと聞いています。

その理由は、
「自分のやり方をあれこれ言われたくない」
「上から目線で批判されたくない」
「別に教えてもらう必要はない」

というように感じられるからのようです。

確かにスポーツのコーチの場合、普通、そのスポーツの技量や練習法に優れた人がコーチになって選手を「指導する」という感じが強いと言えます。なので、コーチというと自分の上に来るようなイメージがあります。

しかし、経営者にとって今必要なコーチはそういうコーチではありません。

経営者に今必要なのは、「自分が最大パフォーマンスを発揮する」ために「指導」ではなく、「サポート」をしてくれる人、自分で気づき、実行し、修正するのを助けてくれる人です。ある意味、コーチというより、サポーターに近いかもしれません。

そして、現在、今までのどの時代よりも圧倒的に、こういう役割を果たしてくれる人が必要とされています。言い換えると、そういう人がいるといないとで、あなたが実現できるパフォーマンスが著しく違ってくるのです。

最大パフォーマンスを発揮するというのはどの時代でも大切なことですが、変化が非常に激しい今の時代では、特に重要なことです。

そこで今回は、変化の激しい時代で成功するために必要な最大パフォーマンスの発揮と、そのためになぜ今、コーチが必要なのかについてお伝えします。

変化の激しい時代で成功するための必要なこと

前の記事「経営者の悩みを解決するには」でも書きましたが、今はテクノロジーの進歩と情報量の爆発的な増加で変化が非常に加速している時代です。そのために、商品やサービスの寿命が短くなり、販売方法や使用方法も開発者や販売者の意図を超えてどんどん変わっています。

そんな中では、特定の商品やサービスといった形のあるモノにこだわるのではなく、それを通じて、「誰の」「何を」「どんなふうに」変えたいのか、それによって何を目指すのかを明確にイメージすることが大事だとお伝えしました。

例えば、あなたが七五三や成人式など、主に子供成長のイベントを撮影する写真館の経営者だったとします。どんなふうに撮影するか、どんなイベントを撮影するか、というようなことを考えるのは、今のサービスを元にした発想です。

それを通じて、何を実現させたいのかとイメージすると、少し違ってきます。あなたは家族の思い出をどんなふうに楽しみ、喜んでもらいたいと思っているのでしょうか?離れて住んでいるおじいちゃんやおばあちゃんも子供の成長を見て一緒に喜ぶイメージがあるとしたら?さらに発展させて、子供たちが大きくなったとき、さらに孫が生まれたとき、どんなふうにその思い出(写真に限らず)記録を楽しめるでしょうか?

そんなふうに、自分が実現させたい、「誰の」「何を」「どのように変えるか」という魅力的なイメージを事業の軸にすれば、これからの変化の激しい時代にも方向を見失わずに、自分のイメージ実現に必要な新しい技術を取り入れたり新しいマーケティング方法を取り入れたりしていくことができます。

魅力的なイメージを描くための3つのステップ

では、自分が「誰の」「何を」「どう変えたいのか」、事業の軸になりうる魅力的なイメージを持つためにはどうしたらいいか、そのためには次の3つのステップが必要です。

1. 自分がぜひとも実現したいと思う将来の明確なイメージをみつける
2. そのイメージを常に生き生きと持ち続け、具体的に進化させる
3. イメージを現実にするために必要な行動を取り続ける

これらができれば、情熱を持って仕事に取り組み、迷わず決断を下し、確実に行動に移せるようになります。

で、この3つをするために手助けしてくれるコーチがいるのといないのとでは時間と労力に非常に大きな差が出る、ということなのです。

では、この3つについて、さらに詳しくどんなことをしたらいいのか、そのときにサポートしてくれる人がいると何が楽になるのかをみていきましょう。

1.ぜひとも実現したい将来の明確なイメージをみつける

前の記事でも触れましたが、自分が本当に実現させたいイメージをみつけるのは簡単ではありません。商品の性能や直接的な使用法まではイメージしても、使っている人の生活にどんな変化を与えるかまで、立体的に考えることは少ないからです。

例えば、前に書いた例を利用して、あなたが今、イベント中心の写真館を運営しているとします。でもあなた自身が魅力を感じて、ぜひ実現させたいと思ったイメージは、単にイベントだけではなく、「家族(代々)、その時代背景も含めた日常生活の思い出と歴史を楽しめる」といったものだったとしたらどうでしょうか?

それが明確なイメージとして頭にあれば、徐々にその方向にシフトチェンジできないか、そのイメージをさらに魅力あるものにするためには、手段は何がいいか?写真だけである必要はないので、動画でもホログラフィーでもVRでも、それに生かせないか?と考えるといった感じです。

そうやってイメージしていることで、適切なチャンスが来たときにはつかむことができるでしょう。

一方、今、自分がやっている仕事の関連では全くイメージが描けない場合もあるかもしれません。その場合は今の仕事にはとらわれずに本当は何をしたいのかを突き詰めていく必要があります。

今の仕事には先がないと思いながらも、次にどうしたらいいか思いつかないために、「儲かりそうな話」に片っ端から手を出して大事な資金を無駄にしてしまうというのはよくある話ですが、

そんなことをする前に、自分が資金を投じたい分野のイメージを持っておくことが大事です。

さて、今の仕事を進化させるにしろ、全く別のことを考えるにしろ、自分だけで考えると固定概念にはまってしまって、「これは無理」、「非現実的かな」、「経験ないし」、「どうせできないだろう」といった考えに陥りがちです。

ところが技術の進歩が加速し、情報量が莫大になっている今だからこそ、イメージさえ明確にしておけば、それに必要な情報が集まり、形にできる可能性は自分が考えているよりもずっと高いことが多いのです。

だからこそ、何が現実的で何が不可能かを自分だけで判断するのは得策ではありません。

今まで常識的だった独立する手段として「資格をとる」「店を出す」「フランチャイズを買う」などがありますが、実現したいイメージがあるわけでも、好きなわけでもないのに挑戦して、失敗する人は非常に多いのです。

なので、既成概念にとらわれずに自分が実現させたいイメージを突き詰め、常識的な「できない」ではなく、「できる方法を探す」考え方をしてくれる人と話すことがとても助けになります。

この役割を果たしてくれるのがコーチです。

優秀なコーチであれば、あなたがとらわれている既成概念の枠に気づかせ、フラットな状態で考える助けをしたり、上手に話を聞くことによって隠れていた本音を引き出したりしてくれます。

そうすることで、本人も自覚していなかった、「本当に実現したいこと」が明確になっていくのです。

2.目標やビジョンをさらに明確化し、進化させる

さて、そのようにして自分の内面を掘り下げていくと、自分の目指したいイメージは徐々に明らかに、はっきりとしてきます。

ところが一度それが明らかになっても、そのままにしておくと、またすぐに日常生活にまぎれて忘れてしまうのもよくあることです。

「自分のやりたいことをみつける」セミナーやワークショップなどで、「やりたいことがわかった!」と思ったのに、ワークショップから返ってくるとまたいつもの日常に戻ってしまった、といった経験はないでしょうか?

人間の脳は基本的に変化を嫌います。原始時代の昔から「変化は危険」と本能的に感じる習性があるので、いつもとは違う考え方や行動をしようとすると、もとに戻そうとする力が働きます。新年の決意がたいてい三日坊主になってしまうのはそのためです。

なので、一度イメージできたとしても、それを常に維持し、さらに明確に、より魅力的なものにしていく必要があります。

そのとき、自分の感じている魅力あるイメージをワクワクしながら人に話す、というのがとても大きな助けになります。これがイメージの「共有」です。

ただし、周りの家族や友人に無造作に話してしまうと、反対されたり心配されたりして、むしろ不安になってしまうことが多いものです。

これは、周りの人は今までの社会的な常識や既成概念を当たり前だと思って生活しているからで、しかたがないことと言えます。

ですからあなたがイメージを「共有」する相手は、あなたと同様、今までの固定概念や常識の枠にとらわれずに、あなたの考えやビジョン、イメージを理解してくれる人でなければなりません。

コーチは、あなたの「本当に実現したいこと」に気づかせる手伝いだけでなく、それを常に「共有」するという役割も果たしてくれます。

定期的にコーチと会って話をすることで、あなたは自分の中の「目指すイメージ」への情熱を確認することができます。

また、コーチはダメ出しをする人ではありませんが、あなたが本当に自分で納得しているのかどうかを確認するための鏡になり、話しているうちに「ちょっと足りないかな?」というところには自分で気づくようになります。

これを繰り返していると、やがて、その「イメージ」や考え方があなたの中にしっかりと根付き、苦労しなくても、日常や他の人の影響に負けなくなっていきます。

3. 描いたイメージを現実にするための行動を取り続ける

もう一つの重要なポイントは、自分が描いたイメージの実現に向けて、なんらかの行動を取り続けることです(ちなみに、まだイメージが決まらない場合は、それを明確にするための行動をとることになります)。

目指す方向やイメージがはっきりすると、それに対する優先順位も迷わず決められるようになり、具体的な計画や目標に落とし込むことができますが、経営者の場合、管理してくれる上司はいません。

さらに、社員や取引先を巻き込むレベルの計画ならプレッシャーがかかりますが、一人で実行する自分だけの行動計画にはそういった圧力はありません。また、すぐに売上アップのような成果が出るものでもありません。

そういった自分だけの行動計画に高い優先順位をつけるのはなかなか決意と勇気がいることです。

ところがそれを確実に実行する有効な手段があります。

それが、「報告をする相手をつくる」ということです。

実際、成功している経営者には、あえて「報告先」としてのコーチを雇っている人もかなりいます。

自分を律するためにあえて報告できる相手を作り、「できませんでした」というのがイヤな状況に自分を追い込む、というわけです。

こうすることで実際に計画に合わせて行動する可能性はぐっと高まります。

この3番目の役割だけでもコーチがいる意味はかなり高いのですが、これからの時代、1や2の役割がもっと重要になってくるはずです。

第2領域の時間を確保する

変化の激しい時代で成功するための3つのステップを行うにあたって、コーチがいることのメリットをあげてきましたが、これは言い換えると、「7つの習慣」でいうところの第2領域の仕事をする時間を確保することでもあります。

ご存知の方も多いと思いますが、スティーブン・コヴィー博士の著書「7つの習慣」では、時間の使い方として4つの領域が定義されています。第1領域が緊急かつ重要な事柄(重要な顧客対応、締切など)、第2領域が緊急ではないが重要な事柄(将来の計画、構想、人脈作り、積極的なリラックスなど)、第3領域は緊急だが重要ではないことがら(重要出会いつきあい、些末なメール対応、非効率的な事務処理など)、第4領域は緊急でも重要でもない事柄(目的のないネットサーフィン、テレビ、時間つぶしなど)、と定義されています。

そして、成功するには第2領域、「緊急ではないが重要な事柄」にある程度の時間を割くことが不可欠だとしています。

上の1から3を実行することは紛れもなく第2領域の活動です。コーチをつけることは、この第2領域の活動に高い優先順位を与え、そのための時間を確保するとても有効な手段なのです。

最大のパフォーマンスを発揮できる状態とは?

上に書いた3つのことを実行して、最大パフォーマンスを発揮している状態とはどんな状態でしょうか?その結果として、何を手に入れることができるのかもう一度まとめてみます。

それをすることであなたは、

・自分の最も情熱を持てる、将来実現したいイメージ(誰の何をどう変えたいのか)を明確に持つことができる
・そのために何をすべきかが明確になり、意欲的に取り組むことができるようになる
・目指すイメージや目標、計画を共有できるので、身近な人や世間の価値観や固定概念に惑わされずに、常に自分にとって魅力あるゴールを持ち続けることができる
・コーチを報告相手にすることで計画を確実に実行し、それを継続できるようになる
・上記を初めとする「第2領域」の活動に高い優先順位を与えることで、変化の激しい時代に対応できる計画と行動を確保できる

これが、ここで定義している最大パフォーマンスを発揮できる状態です。
今のような激変の時代に成功する経営者となるには、上のような最大パフォーマンスを発揮できる状態がぜひとも必要です。

それは、情報化時代だからこそ、一定期間、明確なイメージを発信し、それに従った行動・修正を継続することができれば、以前では考えられないくらいに速く、形にすることができるからです。

そして、スピードが求められるからこそ、自分ひとりの力でこれを全部しようとするよりも、適切な第三者の助けを借りることが賢いと言えます。

それによって大幅に時間と労力が少なくてすみ、自分の中から、自分だけではみつけづらかった可能性を引き出すことができるからです。

コーチをつけるなんてなんの意味があるのか、と考えていた方も、3つのステップを自分だけでやった方がいいか、助けがいた方がやりやすいか、ぜひ考えてみてください。

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